セッター育成を目指して…Part②

 セッターが扱うトスは、チームの攻撃にとっては、非常に重要です。打ちやすいトスを上げることは大前提となります。また、相手ブロックを見ながら、自チームのスパイカーの力量を考えて組み立てることも必要となってきます。
 「速攻」を軸に攻撃を組み立てる。
 速攻のAクイックで考えていきます。Aクイックはセッターの直近で攻撃する速攻の代表的な攻撃です。まずは、このAクイックをきちんとあげられるセッターがいるといないとでは攻撃の幅が狭くなってしまいます。また、Aクイックが打てるスパイカーがいない場合もあるかと思いますが…。
 まず、Aクイックと言っても幅があります。トスを流したり、タイミングを変えたりとありますが、普通は、セッターの近くで打つファーストテンポのAクイックで考えることにします。
 まず、タイミングですが、セッターの手にボールが入る前にスパイカーはジャンプして空中で待つようにします。そこにボールを運ぶだけです。この時、ボールタッチの長いセッターでは、タイミングが取り辛くなるので気をつけなければいけません。トスの上げ方としては、スパイカーが打つポイントにボールを置くような感覚があるといいと思います。できれば、ジャンプトスの方が高い位置でボールにタッチできるので、クイックのスピードが増すと思います。
 このボールを置く感覚とトスがマッチしなければ、トスの高低にばらつきが出てしまいます。前述したボールを運ぶというよりかは、そのポイントにボールを止めて(無理ですが)置くようなボールタッチの練習が必要となります。このトスができるようになると、ブロックがついてこない限りは、常にAクイックで点数が取れる(計算できる)ことになると思います。
 低い位置からくるトスを空中で待つよりか、高い位置で止まっているトスを打つ方が、打ちやすさは格段の違いが出てきます。このトスができるかどうかで、1年の計が決まってしまいます。これができなければ、速攻を絡めたコンビバレーは、遠のきます。攻撃陣の動きも当然重要です。セットアップ前からスパイカーは動くことになります。スパイカーがセッターを信頼してこそできるAクイックだと言えます。
▶ファーストテンポ…アタッカーが先に動作を行い、それにセット軌道(トス)を合わせて打たせるアタック。
▶セカンドテンポ…セット軌道(トス)に合わせてアタッカーが助走を繰り出すアタック。
▶サードテンポ…十分に高い軌道のセット(トス)を先に上げて、アタッカーが助走動作を行う時間的余裕を持たせて打たせるアタック。
令和2年6月8日(月)記

セッター育成を目指して…Part①

 チームの要と言えば、どのポジションを思い浮かべますか?私は、セッターとしたいところです。しかし、どんなに良いセッターがいても、打ち切るスパイカーがいないとかセッターまでボールがつながらない等、各チーム事情があるかと思います。
 しかし、恐らくセッターはゲーム中に一番ボールに触れるポジションであることには間違いありません。であるならば、セッターがチームの要として考えても間違いではないと思います。では、どのような選手をセッターに置くと良いのかを考えてみましょう。
 あくまでも個人的な意見ですので、正しい部分や間違いの部分もあることを前提として書かせてもらいます。まずは、ボールタッチ(オーバーパス)の優れた選手は外せないです。また、タッチ(触れる)する位置もおでこ上部(髪の生え際付近)で、ボールに触れたか触れないぐらい球離れが速い選手は、適していると思います。近年、ボールタッチが非常に長い選手が増えています。明らかにキャッチボール(ホールディング)だとわかる選手が多いですね。そもそもバレーボールは、ボールを持つ(止める)ことは禁止されているスポーツです。私の感覚では、ボールを長く持つオーバーパスのセッターは、よい結果につながった試しがありません。ひどい場合には、顔付近からバックパスをし、「ピーッ!」と笛を吹かれ点数を何点やるのか?というセッターもいました。
 ただ、このボールタッチを意識してできるセッターもいます。長く持ったり、速く離したりと技術のあるセッターはそれができるので、コンビネーションも幅が広がることもあります。また、仮に審判にキャッチボールで笛を吹かれても、その基準を捉え、修正ができるセッターです。でも、全員そういうセッターじゃないですよね。地区では吹かれなかったパスがいきなり県で吹かれ、動揺するといったパターンも多いです。代わりのセッターがいればまだ何とかなりますが、いない場合、チームとしては大打撃ですよね。だから、ボールタッチが長いセッターは、リスクが高いと考えます。
 もうひとつは、速攻(特にクイック)のタイミングが取り辛いことがあります。ふつう速攻は、セッターの手にボールが入った瞬間には、ジャンプして上で待ち、そこにセッターがボールを運ぶことが重要です。では、その時間って1秒とか2秒とかですかね…?いやいやそう長くはないですよね。特に女子は、ジャンプの滞空力を考えたら瞬時の出来ことです。そこにボールタッチの長いセッターのトスは合わせることができるでしょうか?逆にスパイカーが合せないといけない状況になってしまうはずです。それでは、速攻の意味がなくなってしまいます。
 セッターとして、オーバーパスのタッチ時間が短い選手をまずはセッターとして考えることが重要だと思います。ハンドリングでは、ダブルコンタクト(ドリブル)も気をつけなければいけませんが、トス(ボールタッチ)を短くさばくことで相手ブロックに余裕を持たせないトスワークにつながると思います。
 では、また次回…
 令和2年5月12日(火)記